抵当権⑥ ~根抵当権の処分
根抵当権については、抵当権とは異なり、転抵当(その抵当権を他の債権(例えば、自分の債務)の担保とすること)以外の処分が禁止されています(民法398条の11第1項)。
元本の確定前であれば、根抵当権者は、根抵当権設定者の承諾を得ることで、その根抵当権を他者に譲渡したり(全部譲渡、民法398条の12第1項)、根抵当権を2個の根抵当権に分割してその一方を他者に譲渡したりすることができますが(分割譲渡、民法398条の12第2項)、いずれも根抵当権者の判断のみで一方的に行うことはできません。
また、同様に元本確定前であれば、根抵当権者は、根抵当権設定者の承諾を得ることで、その根抵当権を分割せずに共有する形で他者に譲渡することができますが(一部譲渡、民法398条の13)、これも根抵当権者の判断のみで一方的に行うことはできません。
根抵当権が共有される場合、根抵当権の共有者は、それぞれの債権額の割合に応じて抵当不動産から弁済を受けることになります(民法398条の14第1項)。ただし、元本確定前に、根抵当権の共有者間で、優劣関係を任意に定めることもできます(民法398条の14第1項但書)。
なお、根抵当権者が、先順位の抵当権者から、抵当権の順位の譲渡または放棄を受けることは可能です(民法398条の15参照)。この場合、根抵当権設定者の承諾は不要であり、民法377条に従って債務者に対する通知をし、民法177条に従って第三者対抗要件としての登記をすれば足りることとなります。
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