改正家族法(8)
今年(令和8年)4月1日から、改正家族法が施行されています。
この家族法改正では、父母が離婚した後も子どもの利益を確保することを目的として、子どもを養育する親の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールを見直しました。
親子交流に関する見直し
今回の改正では、家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うこと(試行的実施)に関する制度が設けられました。
家庭裁判所は、子の監護に関する処分の審判事件(子の監護に要する費用の分担に関する処分の審判事件を除く。)において、子の心身の状態に照らして相当でないと認める事情がなく、かつ、事実の調査のため必要があると認めるときは、当事者に対し、子と
の交流の試行的実施を促すことができます(民法152条の3第1項)。
その場合、家庭裁判所は、交流の方法、交流をする日時及び場所並びに家庭裁判所調査官その他の者の立会いその他の関与の有無を定めるとともに、当事者に対して子の心身に有害な影響を及ぼす言動を禁止することその他適当と認める条件を付することができます(民法152条の3第2項)。
そして、家庭裁判所は、親子交流の試行的実施を促したときは、当事者に対してその結果の報告(当該試行的実施をしなかったときは、その理由の説明)を求めることができます(民法152条の3第3項)。
これらの結果を踏まえ、家庭裁判所は、調停の成立や審判に向けて、更に必要に応じて調査や調整を行うことが想定されています。
また、婚姻中別居時の親子交流について、新たに規定が設けられました。
父母別居時の親子交流について必要な事項は、父母の協議で定めることとされ、協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、父又は母の請求により必要な事項を定めるものとされます(民法817条の13)。
これらの協議や、裁判所の判断においては、子の利益を最も優先して考慮されます(民法817条の13第1項但書)。
更に、父母以外の親族と子どもの交流についても、新たに規定が設けられ、家庭裁判所は、子の監護について必要な事項として父母以外の親族と子との交流を実施する旨を定めることができるものとされました(民法766条の2第1項)。
この申立は、基本的に父母が行いますが、他に適当な方法がない場合には、父母以外の子の親族(祖父母、兄弟姉妹あるいは過去にその子を監護していた親族)が行うこともできます(民法766条の2第2項)。
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